第77回全日本合唱コンクール全国大会(全日本合唱連盟、朝日新聞社主催)の小学生部門が17日に福島県郡山市の「けんしん郡山文化センター」で開かれる。故郷・福島への凱旋(がいせん)となる今回の大会を、特別な思いで迎える一人の指導者がいる。
4年連続4回目の全国の舞台に臨む那覇市立仲井真小学校合唱団。指導するのは福島市出身の工藤かやさん(53)だ。
- 「ナイチャー」と呼ばれて29年 音楽で平和を伝える福島出身の教諭
工藤さんは中学時代、登下校中に聞いた県立福島女子高(現・県立橘高)の合唱の音色に魅力を感じた。同校に進学後、本格的に合唱を始めた。大学時代に音楽を専攻し、卒業後に県内で1年間教員を務めた後、結婚を機に沖縄県に移住して小学校の教員を務める。前任校を2019年に全日本合唱コンクールに導いた。
現在の仲井真小に赴任した20年に合唱団を設立。その年は、新型コロナの流行で大会は中止されたが、翌年から毎年、全国の舞台に児童を導き、3年連続で金賞を受賞している。
「沖縄と福島を引きつけて考える」子どもたち
工藤さんは、東日本大震災以…